おばあちゃんのレシピ 今日のレシピ

今週のおばあちゃんの知恵まとめ|里芋のスープ・レモングラスと生姜のお茶・梨と生姜のお茶・ホットアップルサイダー・五穀茶の作り方

動画で見る

今週も、世界のおばあちゃんは台所で温かいものをこしらえてくれました。韓国の里芋のスープと五穀茶、タイのレモングラスと生姜のお茶、韓国の「蒸した梨」をお茶にした梨と生姜のお茶、アメリカのホットアップルサイダー(ノンアルコール)。5つのレシピと、昔から伝わるお話をまとめました。今夜つくるひとつを選んでみてください。

1. 里芋のスープ(トランクク)・韓国

由来

韓国では、韓国のお盆・秋夕(チュソク)のころ、とれたての里芋で澄んだ牛肉のスープを炊いてきました。ごちそうを食べすぎやすい秋夕に、昔の人は里芋のスープを作ってきたといわれます。400年前、韓国の王様の主治医が書いた医学書『東医宝鑑』(ドラマ『ホジュン』のあの本)には、「里芋は性質が穏やかで胃腸の働きをなめらかにし、生では毒があるが、火を通して食べると体を補う」と書かれています。

材料(4人分)

材料 分量
里芋 300g
牛肉(ばら肉または薄切り) 150g
水 1200ml
おろしにんにく 10g(小さじ2)
韓国の薄口しょうゆ(クッカンジャン) 15ml(大さじ1)
塩 2g(味をみながら)
長ねぎ 10g

作り方

  1. 手袋をして里芋の皮をむきます。
  2. 里芋を5分下ゆでして、ゆで汁を捨てます。
  3. 牛肉を水1200mlに入れて15分煮ます。
  4. 里芋とにんにくを入れてさらに15分煮て、しょうゆと塩で味をととのえ、長ねぎを加えます。

よいところ

  • 温かい汁ものなので、水分も一緒にとれます
  • たんぱく質も一緒にとれます

科学で見ると

里芋のスープがお腹を楽にするかを確かめた研究は、まだ見つかっていません。昔から伝わる知恵として紹介します。

今日の等級:根拠 ★ ・安全 🟢 ・おすすめ:秋の行事のころ、1杯

ここだけ注意

  • 里芋は必ず十分に火を通す:生の里芋にはシュウ酸カルシウムという針状の結晶があり、口やのどがチクチク・かゆくなります。
  • 皮をむくときは手袋をする:同じ成分のため、素手でさわると手がかゆくなることがあります。

2. レモングラスと生姜のお茶(ชาตะไคร้ขิง)・タイ

由来

タイの家庭では、食後や体が冷えたときに、生姜とレモングラスのお茶を煮出して飲んできました。タイの伝統的な薬草の知恵では、生姜はお腹の張りをやわらげると伝えられています。

材料(2人分)

材料 分量
レモングラス 40g(2本、または乾燥4g)
生姜 10g
水 500ml
はちみつ 7g(小さじ1、お好みで)

作り方

  1. レモングラスを包丁の背でたたき、3cmに切ります。
  2. 生姜と水を加えて10分煮ます。
  3. こして飲みます。はちみつはお好みで。

よいところ

  • 生姜は、吐き気をやわらげるという人での研究があります
  • 温かく飲みながら水分補給ができます

科学で見ると

レモングラス茶そのものの人での研究は、まだ少ないです。材料の生姜は、人を対象にした研究で吐き気(とくに妊娠中)をやわらげる可能性が報告されています(米国国立衛生研究所NCCIHのまとめ)。

今日の等級:根拠 ★★ ・安全 🟢 ・おすすめ:食後に、1日1〜2杯

ここだけ注意

  • 胸やけやお腹の不調が出たら生姜を減らす:生姜は人によって胸やけ・お腹の不快感・下痢などの軽い副作用が出ることがあります。

3. 梨と生姜のお茶・アレンジ(世界)

由来

韓国・中国の「蒸した梨」や梨のスープを、手軽なお茶にしたアレンジです。韓国では、梨を蒸したり煮たりした伝統の一品「ペスク」を、かぜ気味のときやのどがつらいとき、咳が出るときに食べてきました。生姜は体を温め、はちみつはのどをいたわり、梨は消化を助けると考えられてきました。中国の『本草綱目』(1596年)には、梨は「肺をうるおし、痰をしずめる」と書かれています。

材料(2人分)

材料 分量
梨 200g
生姜 10g(薄切り)
水 500ml
はちみつ 14g(小さじ2)

作り方

  1. 梨を薄く切ります。
  2. 生姜・水と一緒に15分煮ます。
  3. こしてから、はちみつを加えます。

よいところ

  • 生姜は、吐き気をやわらげるという人での研究があります
  • はちみつは、咳をやわらげる可能性が研究(子ども対象)で報告されています
  • 温かく飲みながら水分補給ができます

科学で見ると

梨と生姜のお茶そのものの研究はありません。材料のはちみつは、2021年に14の研究をまとめた分析(BMJ Evidence-Based Medicine)で、かぜの咳の回数や程度が通常のケアより少なかったという結果があります(偽薬と比べた根拠は限られています)。生姜には吐き気の研究があります。

今日の等級:根拠 ★★ ・安全 🟢 ・おすすめ:のどがいがらっぽいときに、1日1〜2杯

4. ホットアップルサイダー(ノンアルコール)・アメリカ

由来

アメリカでは、秋の収穫のころの肌寒い夜に、りんご果汁をスパイスと温めて飲んできました。ここでの「サイダー」は炭酸ではなく、りんご果汁のことです。

材料(2人分)

材料 分量
りんごジュース(殺菌済み・果汁100%) 400ml
シナモンスティック 1本
クローブ 3個
オレンジの輪切り 2枚

作り方

  1. 生のりんご果汁(非加熱殺菌)を使うときは、先に一度沸騰させます。
  2. 鍋にすべての材料を入れます。
  3. 弱火で10分温めます。
  4. スパイスを取り出します。

もとの作り方と安全な作り方

  • もとは:秋にしぼりたての生のりんご果汁(殺菌していないもの)を鍋に入れ、スパイスを加えて温めて飲んでいました。
  • 変えた点:「殺菌済み」表示のあるりんごジュースを使うか、生の果汁は先に一度沸騰させます。
  • 理由:生のりんご果汁には、腸管出血性大腸菌O157やサルモネラなどの食中毒菌が入っていることがあり、温めるだけでは菌が死にきらないことがあります。高齢の方は感染すると重くなることがあります。
  • 味の違い:沸騰・殺菌すると、しぼりたての香りが少し変わることはあります。でも、生の果汁だけの健康上のよさは確かめられていません。小さな味の違いのために食中毒のリスクをとる理由はありません。

よいところ

  • 温かく飲みながら水分補給ができます
  • ビタミンCを含む材料を使います

科学で見ると

この飲みもの自体の健康効果を確かめた研究は見つかっていません。アメリカの秋の伝統の飲みものとして紹介します。

今日の等級:根拠 ★ ・安全 🟢 ・おすすめ:肌寒い秋の夜に、1杯

ここだけ注意

  • 必ず「殺菌済み(pasteurized)」表示のあるりんごジュースを使う。農場や市場の生の果汁を使うときは、先に一度沸騰させる:りんごをしぼるとき、地面に落ちたりんごや洗っていないりんご、消毒していない機械から、O157やサルモネラなどの食中毒菌が入ることがあります。殺菌は高い温度で加熱して菌を死なせる工程です。高齢の方・子ども・免疫が弱い方は感染すると重くなることがあり、冷蔵・冷凍では菌は死にません。

5. 五穀茶(オゴクチャ)・韓国

由来

炒った穀物を煮出して水のように飲む、韓国の家庭の香ばしい穀物茶です。韓国の家庭では、食事のときやお腹の調子がすぐれないときに、炒った穀物茶を水がわりに飲んできました。およそ400年前の韓国の医書『東医宝鑑』には、麦は元気を助けてお腹を整え、体を温める穀物だと書かれています。

材料(5人分)

材料 分量
炒った五穀(大麦・玄米・黒豆・とうもろこし・ハトムギなど) 20g(大さじ約2)
水 1000ml

作り方

  1. (自分で炒るとき)穀物を洗って水気を乾かし、穀物ごとに別々に(火の通りが違うため)油をひかないフライパンで弱火で、きつね色になり香ばしい香りがするまで炒ります。炒った穀物茶用の穀物は市販もされています。
  2. お湯が沸いたら穀物を入れます。
  3. 弱火で10〜15分煮出します。
  4. こして、温かいまま、または冷まして飲みます。

よいところ

  • 温かく飲みながら水分補給ができます
  • カフェインがないので、夜にも飲みやすいです

科学で見ると

五穀茶そのものを調べた研究はありません。主な材料の大麦については、2019年の日本の研究(ランダム化・二重盲検・プラセボ対照のクロスオーバー試験、解析12人)で、麦茶を飲んだ人は25.5度の冷房の部屋で足の甲の皮膚温が下がりにくかったという報告があります。少人数の1件なので「報告がある」程度に紹介します。

今日の等級:根拠 ★★ ・安全 🟢 ・おすすめ:食事のときに、水がわりに

ここだけ注意

  • 市販のミックス穀物は、袋のアレルギー表示を確かめる:大豆や小麦などアレルギーの成分が入っていることがあります。

今週のひと目まとめ

料理 国 根拠 安全
里芋のスープ 韓国 ★ 🟢
レモングラスと生姜のお茶 タイ ★★ 🟢
梨と生姜のお茶 アレンジ(世界) ★★ 🟢
ホットアップルサイダー(ノンアルコール) アメリカ ★ 🟢
五穀茶 韓国 ★★ 🟢

今週、研究でも報告があったのは、レモングラスと生姜のお茶・梨と生姜のお茶・五穀茶です。里芋のスープとホットアップルサイダーは、昔から伝わる知恵として楽しんでください。

おすすめの楽しみ方

肌寒い夜はホットアップルサイダー、のどがいがらっぽい日は梨と生姜のお茶、食事のときは五穀茶を水がわりに。週末は4人分の里芋のスープを炊いて、家族で分けるのもいいですね。

共通の注意

  • 1歳未満の赤ちゃんには、はちみつをあげない:はちみつにはボツリヌス菌の芽胞が混じっていることがあり、1歳未満の赤ちゃんはこの菌から体を守る力が弱いためです。(レモングラスと生姜のお茶・梨と生姜のお茶)
  • 糖尿病の方は甘い材料を控えめに:糖分の多い食べもの・飲みものは、血糖を急に上げることがあります。(梨と生姜のお茶のはちみつ、りんごジュース)

出典


※この記事は伝統的な食習慣の紹介であり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安がある方は医師にご相談ください。

関連キーワード世界の家庭料理温かい飲みもの今週のまとめ

あわせて見たい姉妹サイト

おすすめ商品

【PR】この枠には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。

アフィリエイト商品の枠

一覧に戻る